人目は気にせず、機械の目をはばかって

機械の目、Nシステム 脈絡のないプロローグ

本稿に政治的意図はまったくありません。

自動車ナンバー自動読取装置、通称Nシステム。走行中の車両のナンバーを自動的に読み取り、手配車両のナンバーと照合するシステムである。ナンバーが手配車両のものと一致した場合、最寄りの警察署や検問中の警察官に知らせる仕組みだ。また、Nシステムの下を通過した車両のナンバーは記録として残るため、後に遡って調べることもできる。

知らない人のために、どのような形状をしているのか例を示そう。下の写真は、国道6号の120.6kmポスト付近にあるNシステムである。いかにもなカメラがあるので、何か撮影していることは素人目にもわかる。自動速度違反取締装置と勘違いしている人もいるようだが、速度超過を検出する機構はなく、付近に予告看板もない。典型的なNシステムである。

国道6号 120.6kmポスト付近
国道6号 120.6kmポスト付近のNシステム

Nシステムを巡っては、肖像権および自由に移動する権利を侵害したとして損害賠償を求める訴訟が起こされたことがある。判決は請求棄却(東京地裁 平成10年(ワ)第5272号および東京高裁 平成13年(ネ)第1113号)。判決文によると、Nシステムはナンバーしか記録していないので肖像権の侵害にはならないし、犯人検挙の効果絶大だから合法ということらしい。その一方で、国民監視システムに成り得るのではないかとの疑問に対してはこう答えている。

Nシステム端末は、平成11年末の時点で全国の高速道及び一般道上の500ヶ所以上に分散して設置されていることが認められるが、これらが右(2)(編注:略)に見た自動車使用犯罪の犯人の検挙等の正当な目的を逸脱して、国民の私生活上の行動に対する監視が問題となる態様で緊密に張りめぐらされているような事実を認めるに足りる証拠はない。

つまり裁判所によると、実際には抜け穴だらけ、Nシステムで監視なんて不可能ってわけだ。

うーん、どうなんだろう。そんな気もするし、そうでもないような気がする。だったら実際にNシステムを避けて移動するとどんな感じか試してみよう、というのが今回の旅である。目的地はどこでもよかったのだが、大阪の南港にした。なんで南港かといえば、こんなうさんくさい企画にぴったりのうさんくさい場所というイメージだからだ。

出発地は水戸だ。そりゃもうお忍びの旅のスタートは水戸って決まっているでしょ。残念ながら助さんも格さんもいないけど。強いていえば、Nシステムの警告を出してくれるレーダー探知機 マルハマ GPS-1700LDが弥七の代わりというところか。こいつが光ったら負け、ゲームオーバーというルールでいこう。そういえば高速道路は料金所でナンバーを記録しているから使用禁止。これもルールに追加だ。

そんなわけで、2007年8月25日の深夜、大阪南港を目指し、千波湖に近い茨城県立県民文化センターを出発したのであった。

茨城県から栃木県 闇に紛れて突き進め

まずは茨城県立県民文化センター前で出発前に記念撮影。この時間になると交通量はゼロに等しいが、サラリーマン風の酔っぱらいが現れては消えてゆく。ちょっと恥ずかしいがここは我慢。

茨城県立県民文化センター前
00:30 茨城県立県民文化センター前(茨城県水戸市) 南港まで882km

多数のNシステムが設置されている都心方面へ向かうわけにはいかないので、まずは西へ向かう。千波大橋で常磐線を越えて水戸市街へ入り、国道118号から国道123号、茨城県道・栃木県道51号 水戸茂木線を使って栃木県へ。県境を越えるまでおよそ30分ってところか。道の駅 もてぎがある交差点から栃木県道206号 飯茂木線へ入り南下、栃木県道・茨城県道1号 宇都宮笠間線、栃木県道297号 山本下大羽線を使って茨城県道・栃木県道257号 西小塙真岡線に出る。道の駅 もてぎからここまで、だいたい栃木 - 茨城県境に沿って走ってきたわけだ。

益子町山本地区
01:30 栃木県道297号 山本下大羽線 益子町山本地区 南港まで826km

茨城県道・栃木県道257号 西小塙真岡線を西へ。真岡市内から栃木県道166号 西田井二宮線に入る。なんだこの継ぎ接ぎ県道は。県道から外れて走ってもいずれ真岡市街か二宮市街に出るのだろうけど、二宮町内の国道294号にはNシステムがあるので、あまり適当に走るわけにはいかない。

二宮町久下田で国道294号を横断。道の駅 にのみや付近にあるNシステムのわずか1.5kmほど北だ。国道294号を越えると栃木県道310号 下野二宮線へ。栃木県道・茨城県道316号 真岡筑西線を経由して栃木県道44号 栃木二宮線に出る。久々の二桁県道だ。道なりに西に進むと新国道4号を越えて…しまった、栃木県道44号 栃木二宮線から外れてしまった。小金井駅付近で迷子になる。畑の中をうろうろしたあげく栃木県道339号 小山下野線を経由して栃木県道33号 小山環状線へ。この道で小山市街を迂回する。

東北本線、国道4号と順当に越える。小山市黒本で県道から離れて南下、両毛線、栃木県道31号 栃木小山線を越えて栃木県道311号 小山大平線へ。田んぼの中、センターラインがない道を突き進む。大平町から栃木県道252号 蛭沼川連線を経由して栃木県道50号 藤岡乙女線へ。今度は渡瀬遊水池を大きく迂回する。

埼玉県から群馬県 漆黒の利根川と朝日に映える神流川

藤岡町から栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号 佐野古河線で群馬県板倉町を経由して埼玉県北川辺町に入る。この付近の県境は複雑でわけがわからん。埼玉県道46号 加須北川辺線 埼玉大橋で利根川を渡る。利根川にかかる橋のほとんどは近くにNシステムがあるのだが、この埼玉大橋はNシステム網から取り残されている数少ない橋なのだ。ここは川の両岸が埼玉県であり、県境ではないことが関係しているのだろうと邪推してみる。

橋を渡ると道の駅 童謡のふる里おおとねがある。ここでちょっと休憩。

道の駅 童謡のふる里おおとね
03:10 埼玉県道46号 加須北川辺線 道の駅 童謡のふる里おおとね(埼玉県大利根町) 南港まで751km

道の駅を出ると、埼玉県道60号 羽生外野栗橋線で利根川沿いに走る。このエリアのメインルート国道125号、国道17号を避けるためだ。羽生市では昭和橋南詰の交差点で国道122号を越え、栃木県道・群馬県道・埼玉県道7号 佐野行田線を経由して埼玉県道59号 羽生妻沼線へ。道が変わっても利根川沿いに走ることには変わりないのだが。

同じように熊谷市妻沼からは埼玉県道45号 本庄妻沼線へ。本庄市に入ってすぐに左折、群馬県道・埼玉県道259号 新野岡部停車場線へ入る。ここで利根川とはおさらばだ。群馬県道・埼玉県道259号と国道17号 深谷バイパスの交差点にある道の駅 おかべで小休止。わずかに空が白み始めた。

そのまま群馬県道・埼玉県道259号を岡部駅方向に進み、埼玉県道353号 針ケ谷岡線で高崎線を越える。深谷市針ヶ谷から埼玉県道265号 寄居岡部深谷線に入り、関越自動車道、八高線を越える。八高線の踏切を渡ってすぐ右折、用土駅の入口を過ぎて国道254号へ。水戸市街の国道118号、国道123号以来の国道だ。本庄市児玉からは国道462号。関東平野に別れを告げ、長野方面へ向けて山越えが始まる。

埼玉および群馬から長野、山梨方面に抜けるルートはいくつかあるが、碓氷峠を越える国道18号はもちろん、内山峠に向かう国道254号、雁坂峠および三国峠に向かう国道140号にはNシステムが設置済みである。脇道を使えばいくらでも回避できるとは思うが、ここはNシステム未設置と思われる国道462号から国道299号、群馬県道・長野県道124号 上野小海線を経由するぶどう峠を使うことにした。

神流川を渡ると群馬県、そこから延々と神流川に沿って走る。…長い…長すぎるよ群馬県。板倉町にいたのは2時間以上前じゃないか。それに国道462号の中途半端なコーナーの連続は運転していて疲れる。国道299号になるとストレートが増えて多少マシになったが。

そしていよいよ群馬県道・長野県道124号 上野小海線へ。ゲートを通過すると道が狭くなり、つづら折りが始まる。すれ違いが難しいような道ではないので思っていたよりも運転は楽だが、車のパワー不足を痛切に感じる。

ちょうど朝6:00、群馬 - 長野県境のぶどう峠到着。標高1,510mとのことだが、思ったほど寒くはない。いくらか雲はあるものの、よく晴れていい天気だ。

ぶどう峠
06:00 群馬県道・長野県道124号 上野小海線 ぶどう峠(群馬 - 長野県境) 南港まで623km

少しゆっくりしたかったが、峠の駐車スペースには既に2台の車が止まっており、場所に空きがなかったので、そのまま先を急ぐことにした。

長野県 峠を越えてまた峠

ぶどう峠の長野県側はすぐに二車線となる。小海町に向けてひたすら下る。小海トンネルを抜けると国道141号を清里方面へ。ただし、国道141号は野辺山付近にNシステムがあるので、これを回避しなければならない。そのため長野県道480号 松原湖高原線で松原湖畔を抜け、国道299号で茅野市へ出ることにした。

松原湖から延々と続く上り坂、軽自動車にはきつい。ギアは3速に固定のままだ。それでも、朝の澄んだ空の下、誰もいない高原を運転するのは気持ちがいいものだ。朝7:00ちょうど国道299号の最高地点 麦草峠に到着。車を降りるとTシャツ一枚では寒いくらいだ。

麦草峠
07:00 国道299号 麦草峠 南港まで580km

また下り坂の始まりだ。ぐんぐん降りてゆくと別荘地に入る。心なしか他県ナンバーの高級車ばっかりのような気がする。それにしても広いなこの別荘地。こういうのはあまり好きではないので早く抜けたいのだが。

別荘地を抜けると周囲が開け、民家が現れる。こういう雰囲気のほうがいいんだよな。茅野市湖東から国道152号へ。鬼場橋を渡ったところで敢えて国道152号から離れ、川沿いに茅野市街へ入ってゆく。上川橋を渡ってすぐ右折。そのまま進むと国道19号を渡り、長野県道16号 岡谷茅野線を経て再び国道152号へ戻る。枝突峠を越えて伊那市高遠町方面へ。

茅野市街で1回目の給油。まだ100km弱ほど走れそうではあったのだが、この後しばらく市街地を走ることもなさそうなので、早めの給油とした。あとはひたすら国道152号を南下。途中、敢えて高遠の街を避け、花の丘ループ橋経由で長野県道211号 芝平高遠線を使ったが、結局は国道152号に戻る。道の駅 南アルプスむら長谷で40分ほど仮眠をとる。

寝て元気になったところで再出発。このまま大鹿村まで国道152号で不都合はないのだが、何度も通ったことがあるので中沢峠手前から長野県道49号 駒ヶ根長谷線に入り、さらに長野県道210号 西伊那線を使うことにした。長野県道210号 西伊那線は途中にキャンプ場があるせいか対向車が多い。そういう意味では国道152号のほうがよかったかも。

折草峠
10:00 長野県道210号 西伊那線 折草峠 南港まで493km

小渋湖から長野県道59号 松川インター大鹿線を経て、松川町で国道153号へ。伊那谷の中心に出た。当然ながら、伊那谷のメインルートである国道153号にはNシステムがある。それも松川町の南隣、高森町内だ。これを避けるために山吹駅近くから長野県道428号 山吹停車場線を経由して南信州フルーツラインへ。この道を真っ直ぐ進むと飯田市内、そして大平街道こと長野県道8号 飯田南木曽線の入口に出る。

長野県道8号 飯田南木曽線は交通量ほとんどゼロ。それでもきちんと整備している長野県は偉いのか、それとも公共事業の利権がらみなのか。

木曽峠
11:25 長野県道8号 飯田南木曽線 木曽峠 南港まで438km

木曽峠のトンネルを抜け、国道256号に出ると、あとは快適な二車線道路だ。久々のまともな道路についついアクセルを踏む足に力が入る。あっという間に妻籠宿まで降りてきた。

妻籠宿から国道19号で県境を越え、岐阜県へ。時刻はちょうど正午前、6時間も長野県で費やしたわけだ。途中、仮眠やら写真撮影やらで費やした時間を除いても5時間強はかかっているだろう。広いぞ長野県。

ところで、本当は国道19号で県境を越えたくはなかった。何故なら長野 - 岐阜県境にはオービスがあるからだ。オービスは速度超過(それもかなりの超過)の車両しか撮影しないので余程のことがなければ問題ないのだが、念のためには回避すべきだろう。万が一の誤作動ということもあり得るだろうし。

それでもここで手を抜いて国道19号を使ったのは、あまりにも腹が減ったので道の駅 賤母で何か食べようと思ったからだ。旧中山道こと岐阜県道・長野県道7号 中津川南木曽線を使えば回避できることはわかっているのだが、背に腹は代えられない。道の駅 賤母でおやきを食べ、腹ごしらえしたところで再出発。当然ながらこの先、国道19号が使える訳がなく、また山の中へ向かう。

岐阜県 山間の険しい道々

弥栄橋で木曽川を渡り、再び国道256号へ。ちょっぴり岐阜県道3号 福岡坂下線を経由して国道256号をショートカット。花の湖の脇を通り、国道257号との交差点を直進。岐阜県道70号 白川福岡線に入る。センターラインがなくなり、長野県道8号 飯田南木曽線以来の狭隘路での山越えだ。切越峠で白川町へ入る。そして、国道41号まで後数kmというところで敢えて左折。岐阜県道83号 多治見白川線で名越峠へ。

岐阜県道83号 多治見白川線もそれほど広くない道だが、対向車がまったくないのでたいしたことはない。名越峠を過ぎると道が分岐する。直進のダメっぽい道と左にそれて下ってゆく道。道なりにゆくと左っぽいのだが、県道は直進らしい。覚悟を決めて突入。

八百津町内
13:15 岐阜県道83号 多治見白川線 八百津町内 南港まで370km

勘弁してください。これ本当に地方主要道かよ。ガードレールなんかあるとかえってすれ違いできないだろ。道の真ん中は苔むすどころか堂々と草が生えているし。恐るべし八百津町。

八百津町久田見から岐阜県道402号 中野方七宗線で西へ。岐阜県道83号 多治見白川線で八百津市街に出て、国道418号を使えば楽なことはわかっているのだが、まあそこはそれ。少しでも人目につかぬようあえて山の中を進む。予想はしていたがやっぱり狭い。最後は飛騨川へ向かって急な坂を下りてゆく。

国道41号へ出た。ただし飛騨川を渡ったらすぐに岐阜県道64号 可児金山線へ。またしても山の中へGo!!。洞山橋から岐阜県道64号 可児金山線をショートカットして岐阜県道58号 関金山線へ出て、関市方面へとハンドルを切る。最初は楽しかった山の中のドライブも、同じような風景が続いていいかげん飽きてきた。

そのときである。関市に入ってすぐGPS-1700LDが光った。こんなところにNシステムが?とびっくりして画面を見てみると、なんとオービスの警告である。こんな山の中にオービスとは、やるな岐阜県警。余所者なら間違いなく引っかかるであろう。気分の問題だが、このオービスは回避することにする。多々羅の交差点で右折、大加山の北方を迂回する。

岐阜県道63号 美濃加茂和良線を経由して岐阜県道58号 関金山線へ戻る。道の駅 平成で休憩。時刻は14:15。周囲になにかがあるというわけではなさそうなのだが、駐車場はいっぱいだ。それにしても暑い。飲み物を補充して早々に出発。

道の駅 平成を出ると岐阜県道80号 美濃川辺線へ。岐阜県は、岐阜市とその周辺にNシステムが集中しているため、岐阜市を大きく迂回するように山の中を進まねばならないのだ。見坂峠を越えて美濃市へと入る。

見坂峠
14:28 岐阜県道80号 美濃川辺線 見坂峠 南港まで329km。

見坂峠を降りてゆき、東海北陸自動車道、長良川鉄道 越美南線を越えて美濃市街へと入ってゆく。ここはなるべく裏道を通るべく、美濃市役所の脇を抜けて下渡橋で長良川を越える。この橋を越える土浦ナンバーの車なんか年に1台あるかないかだろう。そのまま道なりに走り、ゴルフ場の中を抜けて関市武芸川町から国道418号へ。さらに国道256号、岐阜県道174号 伊自良高富線、岐阜県道91号 岐阜美山線、岐阜県道79号 関本巣線、国道157号、滋賀県道・岐阜県道40号 山東本巣線を走って国道303号へ。あとはこの道をまっすぐ走って行けば滋賀県だ。

それにしても揖斐川町の広いこと。前述の経路だと町内に道の駅が3つもあるし。そしてようやく八草トンネルに入る。本当は旧道で八草峠を越えたかったのだが、全面通行止めとのことであきらめた。

八草峠下
16:20 国道303号 八草峠(岐阜 - 滋賀県境)下 南港まで221km

国道303号は日々改良されており、岐阜県側の改良工事は完了しているようだ。一方、滋賀県側は峠付近にまだ未改良区間を残しており、この日も工事のため片側交互通行となっていた。

滋賀県から京都府 琵琶湖の向こうに日は暮れて

峠を下りると琵琶湖畔に出ることができるが、ここは木之本市街を避けて滋賀県道281号 川合千田線と滋賀県道332号 木之本高月線で山の麓に沿って走る。高月町で国道365号へ。北国脇往還の名前のとおり、琵琶湖東岸のメインルート国道8号の脇道である。これで長浜市内の国道8号のNシステムを回避するのだ。

米原市内に入るとすぐに滋賀県道19号 山東一色線、滋賀県道249号 柏原停車場線を経て名神高速道路 米原ICのすぐそばで国道21号へ出る。東海道線を踏切で渡ることになるとは思わなかった。国道21号を500mほど西へ向かい、ガソリンスタンドの手前で左折…ってこりゃ完全に農作業用の道だ。田んぼの中を抜けて滋賀県道240号 樋口岩脇線へ。

滋賀県道240号 樋口岩脇線を少しだけ南東に走り、番場地区から名神高速道路に沿って走る。これまた狭い道だ。よりにもよって先を走る地元のタクシーに道を譲られる。んなアホな。だいたいなんでこんな高速道路の側道ぽいところタクシーが走っているんだよ、と思ったらこれ旧中山道なのか。どうやら観光客を乗せているらしい。

彦根市に入ると名神高速を越え、滋賀県道239号 水谷彦根線へ。さらに多賀町へ入り滋賀県道17号 多賀醒井線を経由して国道307号へ。多賀町役場付近で2回目の給油。ここで給油しておけば確実に大阪までもつだろう。この先はしばらく国道307号を進んでよいのだが、それではつまらないので滋賀県道227号 敏満寺野口線で甲良町役場前に出て、滋賀県道13号 彦根八日市甲西線、滋賀県道213号 湖東彦根線と進む。まあ結局、国道307号に戻るのだが。

18:00過ぎ、道の駅 東近江市あいとうマーガレットステーションに到着。久々の休憩だ。まだ周囲は明るいが、だんだんと日が沈んでゆくのがわかる。さて、国道307号をこのまま進むと約7km先のNシステムに引っかかってしまう。そこで、道の駅を出たらすぐに滋賀県道127号 小佐治甲南線へと入り、滋賀県道508号 中里山上日野線、滋賀県道188号 相谷原杣線、国道421号、滋賀県道189号 甲津畑山上線、再び滋賀県道508号 中里山上日野線で回避する。

東近江市山上町地区
18:35 滋賀県道189号 甲津畑山上線 東近江市山上町地区 南港まで147km

日野町では日野第一工業団地の中を抜け、国道307号を縫うように国道477号、滋賀県道183号 日野徳原線、滋賀県道182号 西明寺水口線と進む。甲賀市へ入ると国道1号の下をくぐり、滋賀県道549号 大野名坂線を経て再び国道307号へ。甲賀市内は国道307号を信楽高原鉄道 信楽線に沿って進む。ただし鉄道は信楽駅で終点、その先は道路のみだ。信楽町杉原地区で国道307号と別れ、京都府道・滋賀県道5号 木津信楽線へ。府県境まではわずか2km、さらば滋賀県。

京都府へ入る、いや入ったはずだ。本当にここ京都か? あたりは真っ暗、両側は山、対向車はゼロ。それをいいことに道路のど真ん中にカメラをおいて写真を撮ってみる。

湯船森林公園付近
19:45 京都府道・滋賀県道5号 木津信楽線 湯船森林公園(京都府和束町)付近 南港まで95km

湯船地区まで降りてくる。降りて…そう、ずっと下り坂だった。この付近はまったく土地勘がない。大津市や京都市とどういった位置関係にあるのか、皆目見当がつかない。だいたい、この道で本当に大阪まで行けるのか。

湯船地区は道が狭い。道端のバス停を見て、バスが来ないことを祈る。ここで数台の対向車とすれ違ったが、なんとかやり過ごすことができた。軽自動車万歳。狭いくねくねした道が続く。急に周囲が開けたと思ったら和束町の中心部に出たようだ。ここから京都府道62号 宇治木屋線で木屋峠を越え、国道163号へ。峠から国道163号までの下りは狭く曲がりくねって走りにくいことこの上ない。

国道163号を伊賀上野方面へ…って大阪から遠ざかってどうする。笠置町へ木津川を渡り、奈良県道・京都府道33号 奈良笠置線で奈良県入り。というか奈良市らしい。とんでもなく山の中だが。須川町から奈良県道184号 須山西狭川線へ。そのまま奈良県道・京都府道33号 奈良笠置線を進めば奈良市街だというのに。

奈良県 月夜の古都を駆け抜けろ

滋賀からまっすぐ大阪に向かわず、奈良方面へと向かったのにはわけがある。滋賀、京都方面から大阪に入ろうとすると、高槻および枚方市内に張り巡らされたNシステム網を避けるのが難しい。これに対して奈良、和歌山方面はNシステムが少な目である。そこで、奈良方面から大阪に侵入しようというわけだ。侵入?別に悪いことしているわけじゃないのにね。

さて、奈良県道184号 須山西狭川線を進んで行くと国道369号に出る。国道369号も奈良市街に出ることができるのだが、これも無視して奈良県道184号 須山西狭川線を突き進む。途中ゴルフ場を横切るが、道幅ぴったりで両側に壁がつくられていて走りにくいったらありゃしない。どうみても嫌がらせだよな、これ。

奈良県道183号 日笠東金坊線、奈良県道・三重県道80号 奈良名張線を経て奈良市街へ。奈良県道・三重県道80号 奈良名張線でようやくまともな道になる。京都府に入ってからここまで、まともな道なんて国道163号くらいしかなかったもんな。奈良県は、奈良市の北部と大和郡山市、橿原市、天理市付近にNシステムが集中しているため、これを避けるには奈良市の東から入って西に抜けるしかない。奈良県道・京都府道33号 奈良笠置線や国道369号は奈良市の北部に出てしまうので使えず、このような狭隘路の連続になってしまうのだ。

奈良市内では国道169号を少しだけ走るが、後は奈良県道41号 奈良大和郡山線、京都府道・奈良県道754号 木津横田線、羅城門橋を通る市道(?)、奈良県道9号 奈良大和郡山斑鳩線で奈良市、大和郡山市、斑鳩町を通過。斑鳩町では国道25号で法隆寺の南を通る。国道25号は大阪に抜ける道だが、お約束のように府県境にNシステムがあるのでこれもまた回避。奈良県道195号 王寺三郷斑鳩線、奈良県道236号 信貴山線で信貴山へ向かう。結構な急坂だが、だいぶ上のほうまで人が住んでるんだな、ここ。普通に歩いている人とかいるし。

信貴大橋
21:35 奈良県道236号 信貴山線 信貴大橋(奈良県 - 大阪府境付近)南港まで33km

信貴大橋を渡り、とっくりダムを越えるといよいよラストステージ、大阪府だ。え?この道路は23:00で封鎖?いまは何時だ、22:00前か。途中で取り残されてはかなわん。あわてて大阪府道183号 本堂高井田線を降りていく。

大阪府 南港到着、そしてエピローグ

前述の時間規制はもちろん暴走行為禁止のためである。そのことは逆に大阪府道183号 本堂高井田線がドリフト走行等に適した道を意味しているのであるが、あれ…おかしいな…なんでこんな狭い集落の中を抜けなければいかんとですか。道が狭いだけならいざ知らず、急勾配のおまけ付き。しかも絶妙のタイミングで対向車がくるし。なんだかなあ。

そんな大阪府道183号 本堂高井田線も大和川の川岸まで降りてくると普通の道になる。高井田駅前で国道25号と合流。ここは敢えて国道25号を奈良方面へ向かい、国豊橋で大和川を渡って大阪府道・奈良県道12号 堺大和高田線を藤井寺市の方向へ。西名阪自動車道 藤井寺ICを過ぎて大阪府道2号 大阪中央環状線を北へ。太田橋の交差点を左折し、近畿自動車道 長原ICを過ぎて大阪府道186号 大阪羽曳野線、大阪市営地下鉄 谷町線 出戸駅前から大阪府道179号 住吉八尾線へ。

きた。「直進 南港」の道案内だ。目指すゴールはあとわずか…ではあるが、この道にNシステムがないわけがない。喜連南口の交差点で左折…したら迷子になった。よくわからないので前の車についてとにかく西を目指す。要はこの付近で国道や府道に出なければいいわけで、一方通行にさえ気をつければなんてことはない。

いつの間にか大阪府道179号 住吉八尾線に戻ったようだ。気がつくと大阪市営地下鉄 御堂筋線 あびこ駅近くを走っていた。そのまま直進で阪和線の下をくぐり、南海電鉄 高野線を踏切で渡り…って踏切かよ!見事に引っかかる。そして阪堺電気軌道 阪堺線を潜ると住之江区、南港は目と鼻の先だ。

大阪府道179号 住吉八尾線は大阪府道29号 大阪臨海線にぶつかって終わるが、そのまままっすぐ道なりに走れば阪神高速4号 湾岸線の下を通るようにして南港へとたどり着く。一本北の市道浜口南港線にはNシステムがあるようだが、こちらにはない。南港南の交差点で右折し、フェリーターミナルへ。誰もいない。真っ暗だ。少し先の南港大橋の下に車を止める。

南港大橋下
23:00 南港大橋下

写真右に小さく写っているのがたぶんコスモタワーだ。水戸を出発して22時間30分、無事に大阪南港に到着。走行距離は882km。常磐自動車道 水戸ICから東名、名神経由で阪神高速 南港北ICまで669.5kmだから、200kmほど遠回りしたことになる。

さて、本当にNシステムをすべて回避したのか、それはNシステムの運用者にしかわからない。少なくともGPS-1700LDに登録されているNシステムはすべて回避したようだ。もっとも未登録のものもあるだろうから、これをもって完全に回避したとは断言できない。なんとなくだが、2、3箇所は引っかかっているような気がする。特に大阪府内とか。

それにしても、ぶっつけ本番でこれだけ回避できたのだから、事前にきちんと計画を立てれば完全回避は不可能ではないだろう。監視システムとしては不完全だといえばその通りだ。しかし、そのために費やす労力が大きすぎるような気がしないでもない。

最後になったけど、自動二輪車にすればいいのでは?とのご意見は(∩°Д°)アーアーきこえなーい。

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