「お前はまだグンマを知らないスタンプラリー」に参加してみた

はじめに

グンマ県。我がイバラキ、間に位置するトチギとともに、世間一般からは暗黒の北関東3県として認識されているようだ。

だが、ちょっと待ってほしい。我がイバラキをグンマのような未開の地と同等に扱うのはいかがなものであろうか。例えば、インフラの整備ぶりを比較すれば、その差は一目瞭然である。

インフライバラキグンマ判定
一桁国道国道4号・国道6号なしイバラキの圧勝
高速道路常磐道・東関道・北関東道・圏央道東北道・関越道・北関東道・上信越道引き分け
新幹線東北新幹線(山形・秋田・北海道を含む)上越新幹線・北陸新幹線グンマの辛勝
空港茨城空港なしイバラキの圧勝
重要港湾茨城港・鹿島港なしイバラキの圧勝

我がイバラキの圧勝ではないか。それに引き換え、グンマの未開っぷりが目に余る。こんなのと同じ扱いとは、我がイバラキに対してあまりにも失礼ではないか。

さて、そのグンマが最近調子に乗っているようだ。「ググっとぐんま観光キャンペーン」などというものをブチ上げ、その一環として、JR東日本 高崎支社が「お前はまだグンマを知らないスタンプラリー」を開催するという。

はて、こんな未開の地の一体どこを観光するというのだ。それとも、いっそのこと未開そのものを観光しろということなのか。それはそれで面白い。だったら奴らの口車にあえて乗ってやるのも一興だ。「お前はまだグンマを知らないスタンプラリー」に参加してやろう。

しかし、グンマの瘴気に長時間触れるのはよくない。滞在時間はできるだけ短くしたい。そこで、連続した2日間にまとめてスタンプを収集することにした。

チバ?関東で唯一新幹線がない県はすっこんでろ!

1日目 東武館林駅→中之条駅→草津温泉バスターミナル→横川駅→水上駅

2018年7月28日、水戸駅から8:28発の常磐線経由水戸線 普通列車 740Mでトチギの小山駅へと向かう。小山駅で両毛線へ乗り換え、未開の地グンマを目指すのだ。

10:02、イバラキのライバルを自称するものの、実態は足元にもおよばないトチギの小山駅に到着。乗り換えに少々時間があるので、今回の旅の必須アイテムともいえる「ぐんまワンデー世界遺産パス」を入手すべく、いったん改札を出る。ところが、ようやく探し当てた指定席券売機のメニューに「ぐんまワンデーパス遺産パス」が見当たらない。時間がなくなってきたので、Suicaで再び改札をくぐる。

おかしい。「ぐんまワンデーパス遺産パス」のパンフレットには、発売箇所はフリーエリア内のJR東日本の主な駅の指定席券売機と記載されていたはずだ。そして、ここ小山駅は、トチギ県内であるもののフリーエリアに含まれているのだ。これはトチギの罠なのか?おのれトチギ…!!と思ったが、本当はサイタマが黒幕なのかもしれない(小山駅はJR東日本 大宮支社の管轄)。

気を取り直し、小山駅 10:11発の両毛線 普通列車 444Mに乗車する。10:42、佐野駅で下車。ここで東武佐野線に乗り換えるのだが、接続がまったく考慮されていないダイヤのため、40分以上も待つことになる。おのれトチギ… おのれトチギィイ!!!

東武佐野駅 11:25発の普通列車 628で東武館林駅へ向かう。渡良瀬川を渡ったとたんに車内の緊張が高まる。そう、ここから先は未開の地グンマなのだ。11:40、列車は定刻どおり東武館林駅に到着。ここで最初のスタンプ「篠岡京」をゲットする。ヒロインのはずなのに、なぜこんな外れの地にあるんだ。

東武鉄道 館林駅
東武鉄道 館林駅

この東武館林駅、今回のスタンプラリーにおける最大の難所といってよい。というのも、東武伊勢崎線、東武佐野線、東武小泉線が乗り入れるターミナル駅なのに、スタンプの押印可能時間が9:00から17:00ときわめて短く、時間的な制約が大きいのだ。JRの駅はほとんどが初電から終電、ほかの鉄道事業者も6:00から22:00と朝早くから夜遅くまでやっているというのに、このやる気のなさはいったいなんなのだ。

そうか、未開の地グンマに滞在するのはせめてお日さまが出ている間だけにしないと危ないよという東武鉄道株式会社(本社所在地:東京都墨田区)の気遣いなんだね!

ということにして先を急ぐ。東武館林駅 11:56発の東武伊勢崎線 普通列車 329Eで東武伊勢崎駅へ。12:47に東武伊勢崎駅に到着。すぐに伊勢崎駅 12:50発の両毛線 普通列車 628Mに乗車し、新前橋駅へ移動。到着は13:09。

新前橋駅では改札から出て、東口の麦和楽でそばを食す。グンマ人ならうどんなのだろうが、あいにく私はイバラキ人なのだ。うどんよりそばがいい。さらに弁当とビールとを買い込み、13:40発の特急草津3号に乗車。なんだこれ、中古のスーパーひたちではないか。まあ、グンマにはイバラキのお下がりがお似合いかもしれんな。

上越線から吾妻線に入り、14:10、中之条駅で下車。ここでふたつめのスタンプ「神月紀」をゲット。主人公なのに微妙な駅に設置されているが、わざとなんだろうか。

中之条駅
中之条駅

次の目的地は草津温泉バスターミナル。14:53発の普通列車 533Mで長野原草津口駅へ。15:20に到着すると、接続する15:27発のJRバス関東 白根火山行きバスに乗り込む。15:52、草津温泉バスターミナルに到着。1Fの観光案内所でスタンプ「ゆもみちゃん」をゲット。これは無難な配置だな。

草津温泉バスターミナル
草津温泉バスターミナル

さて、「はじめに」で述べたように、グンマの瘴気に触れる時間はできるだけ短くしたい。そこで、次の目的地の横川駅へは、隣県ナガノを経由することにした。グンマ - ナガノ県境といえば、「この先危険につき関係者以外立入禁止」の毛無峠が有名だが、残念ながら今回は通らない。ナガノ県の軽井沢を経由し、入山峠から再びグンマ県に入るのだ。

草津バスターミナルを16:20に出る草軽交通 軽井沢駅行きバスに乗り込む。これから1時間以上のバスの旅だ。乗客は私だけの貸切状態。最後までこの調子かなと思っていたら、終点間際の旧軽井沢に出たところで状況が一変する。人、人、人、なんだこの人の群れは。バスにも多くの人が乗ってくる。これがナガノか!グンマとはえらい違いだな!到着予定時刻の17:43よりやや遅れて、バスは軽井沢駅へ到着。

ここから横川駅へのルートもバスになる。軽井沢駅 18:05発のJRバス関東 横川駅行きだ。出発して間もなく、入山峠を越えるとグンマ県。またもや緊張する車内。バスはどんどん標高を下げていき、定刻の18:39、横川駅に到着。スタンプ「オリジナルだるま」をゲット。一瞬、弁当に引っ掛けた配置なのかと思ったが、横川駅は釜めしで、だるま弁当は高崎駅だよな。謎。

横川駅
横川駅

18:50発の信越本線 普通列車 156Mで横川駅を後にする。19:21、高崎駅に到着。19:33発の上越線 普通列車 749Mに乗り換え、この日最後の目的地、水上駅へと向かう。20:39、水上駅に到着。スタンプ「轟二矢」をゲット。そういえばここまで、私以外にスタンプを押している人をまったく見かけなかったよな。大丈夫なのか、この企画。

水上駅
水上駅

乗ってきた列車の折り返しとなる21:13発の普通列車 758M 高崎行きに乗車。高崎方面の最終列車だ。水上駅から乗車したのは私だけだったようだ。それに比べて、749Mに接続する下りの長岡行きにはそれなりに客が乗っている。この先、グンマ県の駅は湯檜曽駅、土合駅の2駅しかない。きっとグンマから逃げ出す人々なのだろう。国境の長いトンネルを抜けるとそこは非グンマだぞ。

私が乗った758Mは、定刻どおり22:21に高崎駅に到着。改札を出て、宿へと向かう。初日は幸いにも雨が降らなかったが、明日は荒天との天気予報が出ている。はたしてどうなることやら。

2日目 下仁田駅→富岡まちなか観光物産館→高崎白衣大観音→大胡駅→神戸駅→桐生駅

2018年7月29日、6:00過ぎに宿を出る。高崎駅で「ぐんまワンデーパス遺産パス」を購入し、高崎駅へ。6:31発の普通列車 5で終点の下仁田駅へ向かう。雲が低く垂れ込め、いまにも雨が降りそうな雰囲気ではあったが、いまのところ持ちこたえているようだ。

7:35、下仁田駅へ到着。スタンプ「イエティー」をゲット。

上信電鉄 下仁田駅
上信電鉄 下仁田駅

下仁田駅を8:05発の普通列車 18に乗車し、上州富岡駅で下車。到着は8:31。ここから徒歩で次の目的地、富岡まちなか観光物産館へ向かう。開店時間の9:00にあわせるべく、約750mの道のりをのんびりと歩く。

開店と同時に富岡まちなか観光物産館へ入り、スタンプ「英ちゃん」をゲット。富岡製糸場に絡むキャラクターなので当然の配置だろう。

富岡まちなか観光物産館
富岡まちなか観光物産館

再び歩いて上州富岡駅へ戻る。ここで、初めて私以外にスタンプ台帳を持っている人を目撃した。上州富岡駅は、スタンプを3つ集めるともらえるオリジナルパッケージ七福神あられの交換場所になっており、私が受け取りにいったときに鉢合わせたのだ。

上州富岡駅 9:27発の普通列車 20に乗車し、高崎駅へ戻る。途中から雨が降り始め、高崎では本格的な雨になっていた。なんてことだ。次の目的地は高崎白衣大観音。駅から距離があり、バスと徒歩を駆使しなければならない場所なのだ。

10:04、高崎駅に到着。バス乗り場へ向かい、高崎駅西口10:20発の市内循環バス「ぐるりん」観音山線 系統番号13 4便に乗車。高崎駅西口では数人いた乗客が、気がつくと私だけになっていた。

たいして道路が混んでいるわけでもないのに、バスは遅れ気味。これはマズい。というのも、高崎白衣大観音では、バスを降りてから次のバスまでの時間が11分しかないからだ。

小塚バス停を過ぎて山登りが始まると、雨は土砂降りに変わった。そのせいか、ほかに車がいないにもかかわらず、バスは遅れを取り戻す気配もなくマイペースで走る。最寄りの白衣大観音前バス停には定刻の10:44から5分ほど遅れて到着。さあ、ここからダッシュだ。

事前にGoogle Mapで予習をしていたので、高崎白衣大観音までの道はわかっている。バス停から上り坂を駆け上がり、高崎白衣大観音に到着。ここまでは計画通り。しかし、肝心のスタンプが見つからない。

叩きつけるような雨の中、必死にスタンプを探す。すると、高崎白衣大観音から石橋を渡った先にある慈眼院にスタンプがあるのに気づいた。急いでスタンプを押してバス停に戻らねば。焦って石橋を駆け抜けようとした瞬間、やってしまった。

雨で濡れて滑りやすくなっていた石橋の上で転び、右半身がずぶ濡れに。作中でイバラキの牛久大仏と死闘を繰り広げた場所だけに、やはりイバラキ県民には厳しいのか。

おのれグンマ…!! いつか牛久大仏で蹂躙してやる。

高崎白衣大観音
高崎白衣大観音

アクシデントに見舞われながらも、スタンプ「高崎白衣大観音」をゲット。そのまんまやな。急いで白衣大観音前バス停に戻る。手元の時計は10:57。市内循環バス「ぐるりん」観音山線 系統番号14 4便の通過予定時刻10:55を過ぎているが、来たとき同じようにバスが遅れることを期待して、豪雨の中、あまり役に立たない小さな折りたたみ傘を手にバスを待つ。

11:00過ぎ、バスがやってきた。案の定、遅れていたようで助かった。高崎駅西口の到着予定時刻は11:29とのことだったが、遅れたまま到着したようだ。

高崎駅東口のスターバックスコーヒー イーサイト高崎店にて休憩する。上着はだいぶ乾いてきたものの、ジーンズがまだ湿っぽい。コーヒーで体を温める。

次の目的地は上毛電気鉄道 大胡駅。「ぐんまワンデー世界遺産パス」を活用するのであれば、両毛線と上毛電気鉄道を使うのがよいのだろうが、高崎白衣大観音でのトラブルで疲れてしまった。そこで、高崎駅東口から大胡駅まで乗り換えなしで行くことができる日本中央バス 大胡駅行きに乗ることにした。

スターバックスを出てバス停へ。雨はすっかり止んでいる。高崎白衣大観音のときだけ大雨とか、本当にグンマの嫌がらせだったのではなかろうか。バスは高崎駅東口を12:30に出発。乗客はほんどなく、共愛学園前からは貸し切り状態になった。

定刻どおり、13:35に大胡駅に到着。スタンプ「轟一矢」をゲット。ここで私以外の参加者を見かけたが、彼女は車で来ていたようだ。なんかこの企画の趣旨からずれている気がするが、無法地帯グンマならではということにしておく。

上毛電気鉄道 大胡駅
上毛電気鉄道 大胡駅

次の目的地は、わたらせ渓谷鐵道 神戸駅。14:03発の上毛電気鉄道 普通列車 35に乗り、14:29、桐生球場前で下車。ここから約500m先のわたらせ渓谷鐵道 運動公園駅まで歩き、14:48の普通列車 723Dに乗る。723D?そういや、今回のスタンプラリーにおいて、非電化区間はここだけだ。つまり、グンマの鉄道はわたらせ渓谷鐵道以外すべて電化されているということになる。グンマのくせに生意気な。

雨上がりの緑の中を列車は進む。いよいよ渓谷っぽくなってきた本宿駅と水沼駅の間で急ブレーキのアナウンスが入る。子鹿が飛び出したとのこと。幸いにも衝突することなく、列車は運転を再開。15:33、神戸駅に到着。スタンプ「野汁先輩」をゲット。

わたらせ渓谷鐵道 神戸駅
わたらせ渓谷鐵道 神戸駅

そして、次はいよいよラストとなる桐生駅。15:40発の普通列車 724Dで神戸駅を後にし、16:36、桐生駅に到着。スタンプ「相良シーナ」をゲットしてコンプリート。

桐生駅
桐生駅

これにてスタンプラリーは終了。しかし、その余韻に浸っている暇はない。禍々しいグンマの土地は一刻も早く離れるべきだろう。16:40発の両毛線 普通列車 455Mに飛び乗り、トチギへ脱出する。

17:38に小山駅に到着。「ぐんまワンデー世界遺産パス」のエリアはここまでなので、いったん改札を出てSuicaで入り直す。18:05発の水戸線 普通列車 763Mに乗車。小山駅を離れ、新4号バイパスをくぐるとイバラキ県。ようやく住み慣れた土地に戻ってきた。友部駅には19:16に到着。763Mは友部駅止まりなので、常磐線の普通列車 1233Mに乗り換え。友部駅発19:19、水戸駅着19:34。水戸駅からはバスで自宅へ。

完成したスタンプ台紙
完成したスタンプ台紙

さて、「お前はまだグンマを知らないスタンプラリー」では、スタンプ6個でオリジナルイベントリュック、11個すべてで井田ヒロト先生直筆サイン入り複製原画のプレゼントに応募することができる。そこで、完成したスタンプ台紙に必要事項を書き込み、指定の住所へ送ってみた。

この手の企画によくあるとおり、当選の発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただくとのこと。締め切りは2017年10月5日(木)消印有効。2か月も余裕があるので、気長に待つ。

それから時が流れ、10月になった。2週目、3週目、いつまでたってもプレゼントがこない。そして、11月に入ってだいぶ経ったある日、ついに見つけてしまったのだ。ほかの参加者によるプレゼント当選のツイートを。

ハズレかよ!おのれグンマ…おのれグンマァア!!!

やはりイバラキとグンマは永遠に相容れないようである。

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