いろいろあって3日ほど休みを確保することができた。土日と合わせて5連休だ。しかし、家に居たのではいつ呼び出されるかわかったもんじゃない。とにかく脱出だ、できるだけ遠くへ。
どこへ行くか迷ったが、久留米でラーメン、高松でうどんを食べることにした。それから高知で…なにも決めていないけど、まあいいや、着くまでに考えよう。とにかく出発!あとのことは気にしない。
2005年1月22日、寝台特急はやぶさ乗り、最初の目的地、久留米に向かう。ここは3月で廃止されるさくらに乗車すべきなのだろうが、目的地をうっかり久留米にしてしまったため、はやぶさになってしまった。まあ、鳥栖までは併結運転なので、こだわらなければ同じものなのだが。
寝台特急は初めてなので乗り方がよくわからない。前の人に続いて見よう見まねで席につく。私の席は1号車、B寝台である。もう寝台の準備はできていた。発車したらすぐ寝てしまえということらしい。久留米まで約16時間半。いつもの睡眠時間の3倍もあるんですがいったいどうしろと。
カメラを構えた鉄っちゃん達に見送られながら東京を出発。まだ19時前なので、どの駅もホームは人でいっぱい。寝台に横になってホームの様子を見ていたが、よく考えたら向こうからこちらも丸見えなんだよなあ。なんか落ち着かない。カーテンを閉めてしまえばよいのだろうが、まだそんな時間でもないし。
大船を過ぎる頃にはそれも気にならなくなった。それにしてもやることがない。今回の旅のお供のiPAQ h2210は、明日の夜まで充電できないのでうかつに使えないし。丹那トンネルに入ったところでカーテンを閉め、横になる。静岡あたりから寝てしまったようだが、名古屋で目が覚めた。まだ22:45、普段なら職場から帰ってくる時間である。その後、京都あたりまでは起きていたが、大阪に停車した記憶がない。このへんでまた寝てしまったようだ。
ガッタンゴットン、やたらと揺れるので目が覚めた。少し進行しては停止を繰り返している。時計を見る。3:20だ。あれ、大阪を出たら広島まで停車しないはずだったのでは。カーテンをあけて外を見てみる。どうも岡山っぽい。ガッタンゴットン、まだやってる。まさか機関車の故障ではないよな。10分ほど繰り返した後、ようやくスムーズに走り出した。でも、こっちはなかなか寝付けない。1時間ほどたってようやく眠れた。
6:30、車内放送で起床。やっと寝付いたとところだったのに。結局、トータルの睡眠時間はいつもと大差ないが、細切れだったので妙に眠い。岡山での信号工事のため6分ほど遅れているとのこと。ガッタンゴットンの正体はそれだったのか。外が明るくなってきたと思ったら雨が降っている。うーん、いやな感じ。車内販売の穴子弁当を買い、朝食とする。
8:33、下関到着。カメラを持った鉄っちゃん達がホームを走る。そういえば機関車の付け替えがあるんだっけ。三脚を抱えている人もいる。私も外の空気を吸いにホームに出てみる。想像していたほど駅は大きくない。駅周辺もなんとなくうらぶれた感じがする。そういや、いつの間にか雨があがっている。下関を出るとすぐに関門トンネル。海底トンネルを通過するのは初めてだ。どんなものかと思ったが、トンネルというよりも地下道という感じ。トンネルを出るとすぐに門司。またまた鉄っちゃん達がホームを走る。
9:54、博多到着。博多の直前で太陽が顔を出した。助かった。久留米での移動手段は徒歩と公共交通機関なので、雨が降ると困るのだ。10:26、鳥栖到着。はやぶさとさくらが切り離される。あれ、思ったほど鉄っちゃんがいない。なんでだろう。そろそろ降りる準備をしなければ。10:39、久留米到着。さて、ラーメンを食べにいきますか。
まず、久大本線で久留米大学前駅へ。そこから味のタウン内にある一味ラーメンまで歩く。ちょっと遠回りをしてしまったが、無事到着。ふつうのラーメンを注文する。辛味を入れるかどうか選ぶことができるらしい。せっかくなので入れてもらうことにした。麺が細く堅め。いわゆる博多ラーメンっぽい。チャーシューがいまひとつ私の好みには合わなかったが、スープがおいしい。見た目ほど濃くなく、食が進む。思わず替え玉を頼んでしまった。
続いて丸星ラーメンへ。バスで西鉄久留米駅へ行き、西日本鉄道で天神方面へ向かう。宮の陣駅で下車。徒歩約10分で店に到着。ちょうどお昼時だけあって混雑していたが、ひとりだったため並ばずに座れた。一味とはうってかわって麺はやや太めで柔らかい。スープはとんこつベースだが、これもまた一味とは全く違う。なんか懐かしい味というか、荒削りというか。うまく表現できないけど、いまの日本で画一的になりつつある味覚からは決して生み出されない味という気がする(褒めてるつもり)。

丸星ラーメン
最後は大龍ラーメンへ。宮の陣駅へ戻り、今度は大牟田行きに乗車。花畑駅で下車。むむ、場所がさっぱりわからん。適当にあたりをつけて歩く。5分ほどうろうろしたところで店を見つけた。満席のようだったので、近くの公園でしばらく時間を潰してから再訪。今度は座ることができた。ここでなにを血迷ったか、チャーシューメンを注文。でてきてびっくり、チャーシューの量が半端ではない。スープにはいい意味で臭みがあり、これぞとんこつという感じ。これまでの中でいちばんこってりしている。うひゃ。でも、こういうのが食べたくてここまで来たのだ。頑張って食べる。
食い過ぎた。2時間半の間に3軒はしごして4玉、しかも最後はチャーシューメンだもんな。でも満足。来た甲斐があったというものだ。西鉄久留米駅へ戻り、食後の運動も兼ねてJR久留米駅まで歩く。途中、久留米市役所のでかさに驚く。なんでこんなに大きいの?そんなに儲かっているのか、久留米市。
ラーメンを十分堪能したところで久留米を離れ、大分へ。というわけで、ゆふいんの森5号に乗車。久留米から乗車する人はほんの数人。これなら由布院までゆっくりできると思い、座席に向かったまではよかったのだが…
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、ゆふいんの森乗ったんです。ゆふいんの森。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、時刻表見たらなんか座席マークがついてて、全席指定、とか書いてあるんです。
お前らな、全席指定如きで普段取らない指定席取ってんじゃねーよ、ボケが。
全席指定だよ、全席指定。
なんか老夫婦とかもいるし。フルムーンでゆふいんの森か。おめでてーな。
よーし、ワシゆふいんの森弁当頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、指定券ないけどその席空けろと。
特急ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
同じ車両に乗り合わせたオタといつ鉄道談義が始まってもおかしくない、
語るか語られるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。ジジババどもは、すっこんでろ。
で、車掌泣き落として座れたかと思ったら、隣の奴が、ゆふいんの森携帯ストラップ、とか買ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、携帯ストラップなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、携帯ストラップ、だ。
お前は本当にそのストラップを使うのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、携帯ストラップって言いたいだけちゃうんかと。
鉄道ファンの俺から言わせてもらえば今、鉄道ファンの間での最新流行はやっぱり、
あさかぜ、これだね。
あさかぜB寝台。これが、鉄道ファンの乗り方。
あさかぜってのは49年の歴史がある。そん代わり今年で廃止。これ。
で、それにB寝台(上段)。これ最強。
しかしこれに乗ると実は九州に到達できないという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、日田彦山線でも乗ってなさいってこった。
…我に返る。豊後森だ。雪化粧した廃ターンテーブルがいい感じ。え、雪?ちょっと待て。フェリーへの乗り継ぎはあまり余裕がないのだ。列車が遅れるとヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。(中略)そんなヤバイ雪の中、遅れずに由布院に着いたゆふいんの森5号とか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。

由布院駅
由布院で大分行きの普通列車に乗り換え。由布院を出てもしばらくは雪が残っていたが、やがて消える。周囲が平地になった。前日のこの時間、東京駅のホームにいたとき周囲は真っ暗だったのに、まだ明るい。さすがは恋のマジカル大分県、西の果てだけのことはある。大分でさらに乗り換え、西大分で下車。西大分港のフェリー乗り場はすぐ目の前だ。
フェリーに乗るのも初めてだ。手続きを済ませ乗船。さんふらわあ にしきとかいうらしい。船の大きさに仰天する。なんじゃこりゃあ、本当に動くのか、これ。勝手が全然わからんので、係員に聞きながら船室に向かう。2等船室。話には聞いていたが、まさしく雑魚寝部屋。そして、船内の標準言語はもちろん関西弁。日本国内でここまで濃い空間に出会ったのは久しぶりである。
18:40、西大分港を出港…したはずだよな?船が大きいせいか、動いているのかどうかさっぱりわからない。暇なので、h2210を取り出し、2ちゃんねるを見て暇をつぶす。しばらくするとAirH"が繋がらなくなった。どうやら陸から離れつつあるようだ。
いよいよすることがないので、h2210で音楽を聴く。一応、こんなときのためにCFカードにMP3を満載して持ってきたのだ。しかし、21:00過ぎ、バッテリ警告が出る。もはやここまでか。残り1時間、毛布をかぶって過ごす。22:00過ぎ、松山観光港に到着。伊予鉄道 高浜駅まで歩く。周りは真っ暗、駅はどこ?お、なんか明かりが見える。どうやら駅らしい。切符を買い、電車に乗る。出発ぎりぎり、というか車掌さんが待っていてくれたようだ。助かった。
大手町で下車、宿に向かう。あれ、いつまでもたっても宿が見えてこない…しまった、反対方向に歩いてた。慌てて引き返す。23:00過ぎ、ようやくチェックイン。今日はたらふく食べたが、それ以上によく歩いた。部屋に入るなり疲れが出て、ベッドに横になる。そうそう、h2210の充電とPHSの目覚ましのセットを忘れずに。あとは寝るだけ、おやすみなさい。
朝5:00起床。ひと風呂あびて荷造りをする。宿を出て松山駅へ。6:15発のいしづち6号に乗車。久しぶりの電車特急だ。眠い。そりゃそうだ、昨日あれだけ無茶をやったにもかかわらず、5時間くらいしか寝てないし。今治付近で夜が明ける。今日も晴れそうだ。昨日が雨、晴れ、雪と忙しかったから、今日は一日中晴れているといいな、と思う。
新居浜あたりからだんだん乗客が増えてくる。観音寺を過ぎる頃にはそれなりに座席が埋まるが、丸亀でかなりの人が降りた。宇多津で「前4両切り離します」とのアナウンス。さようなら、しおかぜ6号、こんにちはいちづち6号(アンパンマン日記風)。もうすぐ高松というところで車内改札が始まった。特急券の回収にご協力くださいとのこと。そんなに不正乗車が多いのだろうか。
そんなこんなで高松に到着。駅のコインロッカーに荷物を入れ、身軽になったところで、街へ繰り出す。まず、かな泉 紺屋町店(2012年11月12閉店)で食べた後、屋島まで出向きわら家とうどん処 しんせいへ。しんせいに着いたときはちょうどお昼時で、店の外まで列ができている。ほとんど地元の人のようだ。つなぎを着た作業員風の人が多いが、いかにも外回りの営業といった感じのスーツ姿のビジネスマンもいる。観光客っぽいのは私だけ。
昨日に引き続き、短時間に食べ過ぎかと思ったが、それなりの距離と歩いていることもあり、あっさり食べることができた。高松はいい天気で、少し動くと汗ばむくらいである。しんせいからの帰り道、屋島を見ながらてくてく歩く。

屋島
腹ごなしの散歩にちょうどよい。屋島駅から高徳線で高松駅に戻る。
高松駅から歩いて琴電高松築駅へ。せっかくの機会なので、琴平まではことでんを利用した。琴平から14:44発の南風13号に乗車。車内はまあまあすいている。琴平を出るとすぐに上り勾配の連続だ。トンネルも多い。そんな中、ほとんどスピードを落とさず走り抜ける南風はすごい。あまり揺れないし。これぞ特急という感じ。長いトンネルを抜けると一転して下り勾配になった。はるか下に吉野川と街並み、徳島自動車道が見える。あれ?徳島自動車道の方向からすると列車の進行方向が反対なのでは、と思ったのも束の間、箸蔵駅からまさしくUターンして佃駅、そして阿波池田駅へ。ジェットコースターみたいだ。
阿波池田からは吉野川沿いに走る。きつい勾配はなくなったものの、狭い谷に沿ってくねくね進む。小歩危、大歩危にさしかかると車内放送が流れる。でも、喜んで窓の外を見てるのは私くらいだ。ほかの乗客はみんな寝ている。地元の人ばかりなのかな。大歩危を過ぎるとまた長いトンネルを抜け、いよいよ下り勾配に転じる。下りきればいよいよ高知だ。
…って長いよおい。いつまで下り続けるつもりだ。大杉を過ぎるとトンネル、トンネル、またトンネル。これでもかといわんばかりにトンネルが連続する。で、ようやくトンネルが終わったらいきなり平地に。土佐山田に到着。多少停車時間があったので、南国土佐の空気を味わいにホームに出る。

土佐山田駅
16時過ぎだというのにとても明るい。さすが南国。土佐山田からは10分ほどで高知に到着。高知ではホームに人が列をつくって待っていたのでびっくり。制服を着た高校生が多い。よく考えたらこの列車、この後さらに2時間かけて宿毛まで行くのである。部活動には見えないし、模擬試験かなにかの帰りなのかもしれない。
駅を出たらひとまず宿へ。荷物を置いて落ち着いたところで、有名ながっかり名所、はりまや橋へ。長さよりも幅のほうが広いとか、そもそも川がないだとか、さんざんないわれようだがその実態やいかに。

はりまや橋
確かに、これはがっかりだ。以前、札幌の時計台を見に行ったときは、思ったほどがっかりしなくてがっかりしたものだが、これは本当にがっかりしたので満足だ。だいたい、「はりまや地下駐車場」ってなんだ?橋じゃなかったのか?うきー!
…と、いい感じでがっかりしたので、はりまや橋近くの酔鯨亭で鯨料理を食す。調子に乗って日本酒を二合近く飲んでしまったため、結構いい感じに酔っぱらう。路面電車に乗って高知駅に戻り、構内のお店でおみやげを買う。酔った勢いで買いまくり、両手いっぱいになったところで宿に戻る。今日も一日よく食べてよく歩いた。明日に備えてとっとと就寝。
朝6時半、宿を出て高知駅へ。6:38発の普通列車に乗り、後免で土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線に乗り換え。宿を出たときはまだ真っ暗だったのだが、後免到着時にはだいぶ明るくなっていた。乗客はほとんど高校生だ。まあ、時間を考えるとそんなものか。後免には「ごめんえきおくん」とかいうキャラクターの像が置いてある。なんじゃこりゃ。ごめん・なはり線のシンボルキャラクターなのかな。
後免を出て最初の停車駅は後免町だ。アナウンスが入る。ごめんまちこさんの後免町。え?えきおくん以外にもキャラクターがいるのか?というよりすべての駅にキャラクターがいるってことか?しかもこの絵はなんかか見覚えがあるような…そうか、やなせたかしか。どうやら終点までやなせワールドは続くらしい。そうこうしているうちに野市に到着。のいちんどんまん…勘弁して。
ごめん・なはり線は高架が多く、太平洋がよく見える。波はおだやかだ。朝日がまぶしい。今日は天気が悪くなるとのことだったが、しばらくはもちそうだ。途中、何度か川を渡る。どの川も水がきれいで驚く。魚を狙っているのだろうか、鳥の姿をよく見かける。
安芸でほとんどの乗客が降り、終点の奈半利まで乗っていたのは私も含めて2、3人といったところか。奈半利駅に併設のお土産屋で朝食。鯵の押し寿司を食べながら甲浦行きのバスを待つ。9:02発のはずだがなかなかこない。昨日とはうってかわってけっこう寒い。雲行きも少々怪しくなってきた。大丈夫かなあ。
遅れること数分、バスがやってきた。先客はひとりだけ。バスは安芸からきたのだが、すでに運賃表のいちばん左上は1,900円を超えている。甲浦に着く頃にはいくらになることやら、ちょっぴり不安になる。奈半利を出ると、ほとんど停まることなく国道55号を南東に進む。乗降客がいないのはともかく、交通量そのものが少なく快適だ。椅子の具合さえ除けば観光バスに乗っているみたいだ。信号もほとんどないので、本当にノンストップである。
羽根岬、行当岬を過ぎ、室戸が近づくと乗客が多少増える。ほとんどが年配の女性だ。この路線の特徴(?)として、○○第一、○○第二という名前のバス停が多い。南東向きに走っているので○○南とか○○東とかつけにくいのかも。室戸市内に入るとようやく降りる人も出てくる。
室戸小学校から県道に入り、室戸高校の先の交差点で半ば強引にUターン。来た道を戻って再び室戸小学校の前へ。国道55号に復帰し、さらに東へ向かう。室戸市役所の先から旧道らしい道へ。いかにも漁村といった感じの狭い道を進む。少し走ったところで、バスはいったん室戸営業所へ入る。
室戸営業所。名前は立派だが、民家の軒先に看板がかかっているだけ。ここで乗務員交代。ここまでの運転手は無口だったけど、今度の運転手はおしゃべり好き。容貌がなんとなく特攻野郎Aチームのフェイスマンに似ているので思わず吹き出しそうになる。集落の中をしばらく進んで国道55号へ。もうすぐ室戸岬だ。
室戸岬を通過。バスは大きく進行方向を変え、北上をはじめる。甲浦まで37kmの表示。室戸岬を過ぎ、しばらくすると乗客は私だけになった。途中、何度かお遍路さんとすれ違う。佐喜浜を過ぎるとバス停もまばらだ。進行方向の右は太平洋、左はすぐ山。釣りをしている人が見える。バスはほぼ定刻どおりに甲浦駅に到着。奈半利からの運賃は2,000円以上、始発の安芸からだと3,000円を超えている。ここまで派手な運賃表は初めて見た。

甲浦駅前
甲浦岸壁へと去ってゆくバスを見送った後、駅の売店で切符とおみやげを買う。ここから徳島までは再び鉄道の旅となる。
阿佐海岸鉄道 甲浦駅のホームに出る。A列車で行こう4の高架駅みたいだ。11:08発の列車で海部へ行き、牟岐線の普通列車に乗り換える。本当は特急に乗るつもりだったのだが、することもないので先発の列車で牟岐まで行くことにした。室戸→甲浦間とはうって変わって、海岸線が複雑でトンネルが多い。浅川湾の眺めとかがいい感じだ。
牟岐に到着。ここも時間を潰すのにはいまひとつ向かなさそうだ。というわけで、やはり先発の11:59発 徳島行きの普通列車で先を急ぐ。急ぐといっても、列車自体はガッタンゴットンのんびり進むわけだが。車内はやはり年配の人が多い。たぶんこの列車内でいちばんの若輩は私だろう。もちろん、車両も含めて。
日和佐から高校生が十数人まとめて乗車。やかましいうえに煙草くさい。おいおい、浪人のうえに留年して20歳になっているのかもしれないが、車内は禁煙だっつーの。といっても注意する勇気もなく、かといって我慢できるわけでもないので、阿南で下車。後続の特急に乗り換えることにした。
阿南といえば日亜化学工業、そして青色LEDだが、さすがに駅がLEDであふれているということはなかった。あたりまえか。ホームで少し待ち、特急むろと2号に乗車。なんだかやっぱり煙草くさい、と思ったら足元に煙草の灰が。だから禁煙…もういいや。仕方なく席を変える。幸い、車内はすいていてどこにでも座れる。煙草の主はとっくの昔に降りているようだけど、私が吸ったみたいで気分がよくない。

阿南駅
阿南から徳島までは平地を進む。さっきまで乗っていた普通列車を追い抜き、ひと足先に徳島へ。さすがに徳島駅は大きい。駅ビルの中で遅い昼食をとり、またまたおみやげを買う。まとまった買い物ができるのはここが最後の予定なので、とにかく買う…買い過ぎたかも。徳島駅前からバスに乗り、フェリー乗り場へ。
乗船券を購入。自動券売機で買うのか。大阪までの電車の切符とあわせて購入できるのはありがたいが、切符の形状が電車のものとまったく同じである。自動改札をそのまま通れるというメリットはあるのだろうが、なんかありがたみに欠けるような気が。しかも、大分→松山のフェリーとは違い、乗船名簿もなんにもない。これって、万が一フェリーが沈んだら誰も私が乗っていたことに気がつかないのでは。
待合室でしばらく待ち、和歌山行きのフェリーかつらぎに乗船。16:40発の和歌山港行きである。さんふらわあに比べるとずっと小さい。乗客もそれなりである。せいぜい30人といったところか。本当にこれで採算がとれているのかな。船はいつの間にか徳島港を出ていた。まだ明るいので窓から外を眺めてみたが、海以外にはなにも見えない。しょうがないので和歌山につくまではおとなしく寝ていることにする。
和歌山港に到着。周囲はすっかり真っ暗だ。さっきまで売店にいたお姉さんが接岸作業をしている。いいのか?さんふらわあではきちんとした航海士が作業していたぞ。もっとも、ここまで人員を絞っているからこそ、わずか1,800円で海を渡れるんだろう。
和歌山港からは南海電車でなんばへ。数分遅れての発車となったが、途中で遅れを取り戻した。なんばで降りるのは5年ぶり。そのころからあまり変わっていないようだ。地下街で食事をすませ、OACTの高速バスターミナルへ。いちど乗ってみたかったんだよね、深夜高速バス。
OACTバスターミナルから21:43発のつくばセンター・土浦・水戸行き深夜高速バス よかっぺ関西号に乗車。思ったよりも客が多い。OACTを出ると、梅田を経由して高速道路に入る。暗くてよくわからないが、雨が降っているようだ。途中、名神茨木IC、高槻、大山崎に寄り、いったん高速道路を降りて京都駅八条口へ。ここでもそれなりに乗客がいる。
京都を出ると、車内はおやすみモードに移行。バスが再び高速道路に入ったあたりからの記憶がないので、そのころには寝てしまったようだ。このバスは途中の休憩はないのだが、乗務員交代のため途中何度かサービスエリアに入る。私は眠りが浅いため、そのたびの起きては寝ての繰り返しとなったが、まあそんなものかも。
5:00過ぎにバスが停車し、目が覚める。どうやら料金所らしく、三郷料金所といったところか。やがて車内放送が入り、間もなく並木大橋に到着とのこと。途中、特に遅れたりすることはなかったようだ。続いて案内が入る。外は雪ですので降りるときはご注意ください。な、なんだって〜(AA略)。カーテンを開けて外を見る。うひゃ、うっすらとではあるが積もっている。
昨日の南国土佐から一転、寝ている間に雪景色。バスはつくばセンターを経由し、土浦駅東口へ。ここで自宅の方向に向かうバスに乗り換えるつもりだったが、雪のためタクシーに変更。高くつくけど、バス停から危険を冒してまで雪の中を歩く必要もないだろうと思い、あえてタクシーにした。
7:30過ぎ、無事帰還。まずは風呂に入る。そして、朝食をとりながら今回の旅を反芻。観光名所など目もくれずに、移動にほとんどを費やした旅ではあったが、私としては大満足だ。だって、普通の人にとっては苦痛でしかない移動が、私にとっては楽しみなのだから。でも、こんなんだから私の旅につきあってくれる人がいないんだよなあ…まあいいか。