たまにはきちんとした場所を訪問してみようということで、皇居一般参観に参加してみた。
皇居一般参観は、事前に申し込みが必要である。申し込みは電話とオンラインのどちらでもできるが、当研究所ではオンラインで申し込んだ。オンライン申し込みは参観希望日の前の月の1日午前5時から可能になるとのことなので、7月1日の早朝に起床、宮内庁の参観案内のページにアクセスし、8月13日の午前で申し込んだ。
人気のある日はすぐに埋まってしまうが、そうでない日は少々時間をおいてもなんとかなる。とはいえ、必ずしも余裕があるわけではないので、申し込むときはあらかじめ候補日を複数決めておくといいだろう。
また、申し込む前に、オンライン申込の流れをよく読んで、必要な情報を準備しておくとあわてなくてすむ。同行者がいる場合には、同行者の氏名、年齢、住所等の情報が必要だ。もっとも、同行者の情報は後からの登録が可能なので、申し込み時には準備しておかなくてよいかもしれない。
無事に申し込みが完了したら、参観許可通知を取得する。参観許可通知は入場時に必要になるので、印刷したものを当日必ず持参すること。さらに、入門の際に本人確認をする場合があるとのことで、身分を証明できるものも忘れずに。
2015年8月13日、朝7:00自宅を出発。ひたち野うしく駅までは車で移動、そこから8:05発の1148M 品川行きで東京へと向かう。せっかくなので奮発してグリーン車に乗車。東京には定刻どおり9:13着。上野東京ラインの開通により、上野での乗り換えが不要になったのがありがたい。
東京駅を出るとあいにくの雨。傘を持っていなかったので、KITTEの地下のローソンでビニール雨傘を購入。雨の中、集合場所の桔梗門へ。集合時間の9:50にはなんとか間に合った。幸いなことに、桔梗門に着くころには雨が上がり、その後の参観中に降ることはなかった。

桔梗門
9:40頃に受付開始。案内係の後に続き、桔梗門をくぐる。最初に参観者休所となる窓明館へ。ここで参観開始時間までの間、施設案内ビデオを見たり、館内の売店でお土産を購入したりする。お土産はこの時間(実質15分程度)にしか購入できないので注意。館内にはコインロッカーがあるので、好きなだけお土産を買っても大丈夫だ。

窓明館内(奥に見えるのが売店)
施設案内ビデオの上映中もお土産の購入は可能。ただし周りの人の迷惑にならないよう注意。
ビデオ上映が終わると窓明館の外に出て、4列に並ぶ。いよいよ参観開始だ。
基本的には案内係の後について歩き、要所要所で止まって説明を聞くだけである。4列に並べとの指示だったが、皆結構好き勝手に歩いている。集団からはぐれたり、皇居内を走行する車(結構多い)の妨げにならなければ、ある程度は大目に見てもらえるようだ。
島津家がつくったという石垣の横を抜けると、最初の見所の富士見櫓だ。江戸城の本丸の建物の中で現存する建物なんだとか。明暦の大火で天守閣が焼失した後、天守閣の代わりとして使われたそうだ。
富士見櫓の次は宮内庁庁舎。1968(昭和43)年の宮殿落成までの間、仮宮殿として使用され、庁舎中央玄関上のバルコニーに昭和天皇・香淳皇后がお出ましになったことがあるとか。

宮内庁庁舎
坂下門を見ながら坂を上ると宮殿だ。見学できるのは長和殿という建物になる。新年一般参賀や天皇誕生日の一般参賀で、天皇皇后両陛下と皇族方がお出ましになるところである。テレビ中継でよく見ているが、実物を見るのは初めてだ。

宮殿(長和殿)
思っていたよりも長く、低い建物である。そして、想像をはるかに上回るほど宮殿東庭(写真の下半分を占める石畳)に近い。天皇皇后両陛下と皇族方がこんな近くにお出ましになるとは思っていなかっただけにびっくりする。多くの参加者が同じような感想を口にしており、驚いたのは私だけではないようだ。石畳は四国香川県産の安山岩で、水はけがよく、足に優しいとのこと。現在は最後の一か所の張り替え工事中だった。
塀越しにしか見えないが、南庭の大刈込みがこれまた立派である。高さは6m、すべて職人が手作業で手入れしているとの説明があった。

大刈込み
中門をくぐり、正門鉄橋(二重橋)へと向かう。ここから正面に丸の内のビル群を、背後に伏見櫓を鑑賞することができる。

伏見櫓
伏見櫓は、三代将軍家光の頃に伏見城の櫓を移築されたと伝えられている。京都から江戸までどうやって持ってきたんだろう。
正門鉄橋で折り返し、南車寄の前を通って、再び長和殿のバルコニー前へ。やはり長い、低い、近い。あらためて自分の想像と異なっていたことを痛感させられる。この後、北車寄の前から山下通りを経て、蓮池濠へ。残念ながら、今年の蓮の花は終わってしまったとのこと。

蓮池濠
蓮池濠から先は往路と同じルート。富士見櫓を見ながら窓明館へと戻る。北車寄に向かう途中で見えた富士見櫓に、江戸と東京の両方を見た気がする。

富士見櫓
約1時間15分の参観はこれにて終了。微妙な天気ではあったが、雨に降られることもなく、熱い日差しにさらされることもなく、この時期としては快適に回ることができてよかったと思う。
参観後、桔梗門から帰るか、皇居東御苑を経由して帰るか選択することになる。皇居東御苑の入園を希望する人はいったん集められ、入園票となる黄色の札を手渡される。単に近道になるだけなので、いったん外に出てから出直してもよいとのことだが、元枢密院庁舎を正面から見たければ、皇居東御苑経由を選択したほうがよい。

元枢密院庁舎
さて、皇居東御苑をじっくり見学しようと思ったら、なんと皇居東御苑にはコインロッカーがないのだった。窓明館の売店で買ったお土産で身動きがとれないため、皇居東御苑の見学は早々にあきらめ、大手門から退出。お土産を抱えて東京駅へ。往路とは違い、東京駅までの道のりが長く感じられる。というか、入ったときとは別の門から出たため、実際に長い。
KITTEの地下のコインロッカーにお土産の山を預け、昼食をとる。食事を終えたら、再びお土産を抱えて東京駅へ。帰りの電車は余裕で座れるかと思いきや、品川始発のため東京駅からだと微妙だった。それでもなんとか座席を確保し、ひたち野うしく駅まで爆睡。皇居内での移動は2.2kmとはいえ、東京駅からの距離を含めると結構歩いたもんな。ひたち野うしく駅から車に乗り換え、無事帰宅。
窓明館内の売店で購入したお土産を紹介しよう。まずは菊の御紋入りのカステラ。2本で1000円。食べかけですみません。味は…まあ普通だな。

カステラ
続いて大風呂敷、1200円。いつかこれに荷物を包んで旅行してみたい。できれば出張時に使って相手の反応を見てみたいが、さすがにやりすぎか。

大風呂敷
他にも饅頭やせんべい、ハンカチ、箸、財布等、いろんなお土産があるので、自慢をかねてご近所に配りまくるのにはちょうどいい。そこ、発想が貧困とかいうな。
参観前は相当お堅いところなのではと身構えていたが、いざ入ってみるとかなりおおらかで親近感が持てるイベントだった。基本的に参観日は平日のみなので社会人には少しハードルが高いかもしれないが、機会があれば参観してみてはどうだろうか。
それにしても、最後が大風呂敷ってどうよ。